行政書士開業奮闘記①

資格は取ったが実務が分からない

行政書士として個人事務所を立ち上げたものの、資格試験に合格しただけで実務経験のない者にとっては、相続や遺言といった言葉を聞いても「実際に何から始めればよいのだろう」と戸惑うことがあります。事務所で補助者として経験を積んでから開業する方もおられますが、私のように実務経験がない状態で開業する場合、最初は分からないことばかりです。

通信講座などで実務者向けの講義もありますが、それなりの費用もかかります。本を読んで勉強することもできますが、やはり実際の手続きの流れは、戸籍を取り寄せたり書類を作成したりと、実際に動いてみないと分からないことが多いように感じます。

そこでまずは、自分、父母の戸籍を出生まで遡って取り寄せてみようと思いました。実際に手続きを体験することで、戸籍の仕組みや相続手続きの流れを少しでも理解できるのではないかと考えたからです。行政書士としての勉強は、まだまだこれからです。

行政書士開業奮闘記②

空き家売却と3,000万円特別控除で学んだこと

以前、土地売買の契約書作成に関わった際、売主の方から「空き家を売却した場合の税控除」について質問を受けたことがありました。いわゆる「空き家の3,000万円特別控除」の制度です。条件を聞いた限りでは適用できそうに思えたため、市役所にも問い合わせたところ「申請してみてください」との回答でした。

ところが後日、詳しく確認していく中で事情が少し違うことが分かりました。もともとは被相続人である母親が一人で住んでいた家屋でしたが、その後相続した方が亡くなり、さらに相続が発生していたのです。

最終的に税務署へ確認したところ、このケースでは特例の適用が難しい可能性があることが分かりました。制度の条件は理解しているつもりでも、相続の経過や個別事情によって判断が変わることを実感した出来事でした。